あるところには境界線というものが確かに存在する。
今回はそれが深い河だとすると、自分個人はその河を挟み、明らかにこちら側の人間なんですが、
向こう岸から飛んできた洗濯していたシャツのシワやシミからいろんな感情が呼び起こされたような…

一本の針と糸で淡々と縫い・描かれているような歌詞の世界と、それをしっかりとした「声」で、丁寧に伝えようとする「歌」。
要所要所での的確なアレンジはもとより、音を音符だけではなくあくまでも「音」として捉えていることがしっかりと感じられるギター・ラップトップ。
またそういったある意味で極めて繊細な音や個人的な感傷の機微を「バンド」としてのレベルまでしっかりと押し上げるベースとドラム。

そういったものが、向こう岸から届いたシャツの色合いやシワ・シミから感じられて、
「自分もそっち側に行きたい!」と、その大きな河を渡ってみようと「泳いで」みますが、
足には碇(いかり)が巻きついていました。

あれ?なんでか沈んでいく…河底へと沈んでいく中、水上からさっきの音が聞こえて、
どうしようもなくやるせない気持ちになりました。

沈んでいく沈んでいく沈んでいく…

あれ?これアルバムの一曲目?


雑魚猫タワーさん、アルバムリリースおめでとうございます。
素敵なアルバムをありがとう。僕の心にも響きました。これからもよろしくお願いします。


中川裕貴 swimm/N.O.N
(photo by 衣笠名津美) http://nonpage.exblog.jp/