雑魚猫タワーを聴いているとき。ぼくは架空の街を舞台にした物語をひとりでに空想してしまう。
そこでは時間も人波も、ゆるやかにうつろっていて、みなくちぐちに歌をこぼしながらいちにちを回遊する。
あらく刷いた群青色の夜明けや、ひざこぞうへにじむゆうぐれ。あわい現実とそのむこうがわ。
ぼくはかつて彼らの音楽を聴きながら、一編の詩を書いた。ひとひらの祈りとして。
題名を『せかいのせなか』という。


chori 詩人
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